もう間もなく令和元年も折り返しを迎える季節となりました。
古くより上半期が終わる6月30日に行われる、夏越大祓(なごしのおおはらえ)のご案内です。
○夏越大祓
日時:令和元年6月30日(日) 午後4時より
場所:古熊神社拝殿
附記:参列自由、お参り頂いた方には冷たいお茶をお渡しいたします
昔から日本人は清浄を好む民族と云われています。お風呂に毎日入ったり、神社やお寺にお参りする前には手と口を洗ったり。
これは我が国古来からの教えである「神道」の神々が清浄を好まれるご性格であることが、深く関係しているといえるでしょう。
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)は、死後の世界である黄泉の国から帰られた時に川に入り「禊(みそぎ)」をされましたし、素戔嗚尊(すさのをのみこと)が神さまの御殿を汚した時には大きな騒動となりました。
日本の神さまが清浄を好まれるからこそ、そこに住む日本人も清浄を好んできたのです。
そしてその清浄は、目に見える汚れだけではなく、目に見えない「心の汚れ」も同じく払わなければならない、といわれてきました。
その心の汚れが、「罪穢れ(つみけがれ)」というものです。
罪穢れは簡単に言うと、「自分さえ良ければ良い」というわがままな気持ちといえるでしょう。
このわがままな気持ち、いけないと分かっていても、ついつい降り積もってしまうものです。
よって1年に2回、6月と12月に全国の神社にて「大祓式」という儀式を行い、日本国民全体の罪穢れをお祓いし、常に清らかな気持ちで過ごしましょう、ということが古代日本にて制定されました。
特に6月30日の大祓式は夏越大祓と呼ばれ、暑い夏を乗り切るための暑気祓いの意味も込められ、今でも盛大に全国にて行われています。
当社では昨日天神山の茅にて茅の輪を調製し、くぐることが出来ます。
茅は大変生命力が強いため、それにあやかり茅の輪をくぐってお祓いを行うのです。
当日は神職とお参り頂いた方々皆さんとで一緒に、大祓式にて読む祝詞である「大祓詞(おおはらへのことば)」を、神職が太鼓を鳴らしながら読み上げます。この太鼓を鳴らしながら大祓詞を読む作法は、中国地方では一般的ですが全国的には珍しいものです。
そして人形(ひとがた)という紙で作った形代に、自らの罪穢れを遷す神事を行います。そしてこの人形を神職がお祓いし、大祓式は修了です。
令和の御代での初めての大祓式です。
是非ご家族お揃いにてお参り頂きますよう、ご案内申し上げます。