今日は二十四節気「雨水」の日です。
雪が雨に変わりはじめ、地面にのこった雪がとけてなくなる頃といわれています。
しかし実際は降雪のピーク。今年も全国的に昨日今日と大雪が降っています。
寒さの峠を越す頃、ととらえても良いかもしれません。
また、季節を72個にわけた七十二候では「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」という季節になりました。
こちらも雨がふり、土にうるおいがもたらされる頃、という意味。
春を待ち遠しく思う日本人の心があらわれています。
さて、七十二候は中国に由来するものですが、気候は大陸の中国と異なることが多く、
季節の名称も日本独自のものに変わってしまっているケースもよくあります。
今日の季節もそのひとつ。
中国では今日の七十二候は「獺祭魚(たつうおをまつる)」という名称です。
お酒好きな方には見慣れた言葉が含まれていますね。
そう、山口の銘酒として知られている「獺祭(だっさい)」の語源となった季節です。
獺とはカワウソのこと。
カワウソは春になると漁をはじめ、つかまえた魚を岩にならべておくそうです。
その様子がまるでお祭りをしているかのように見えるところから、「獺祭魚」という言葉が生まれました。
山口県岩国市にある旭酒造で醸される「獺祭」は、
山口の日本酒の地位を大きく向上させた銘酒といっても過言ではありません。
獺祭をきっかけに注目された山口の地酒は、その後も「五橋」「東洋美人」「雁木」「貴」などなど紹介しきれないほど全国に知られていき、
今では山口の名産品のひとつに数えられるまでになりました。
もうすぐに迫った春を楽しみに、今夜はキンキンに冷やした山口の地酒で一杯はいかがでしょうか?